アンドリーセン『国家』
『音盤考現学』にのせられて注文したアンドリーセン『国家』独ElektraNonesuch (9 79251-2) 、宮崎市のCD店より届く。状態きわめてよし。全35分なので、仕事の前に聞いてしまう。おもしろいが、けっこうたけだけしい曲である。歌詞として、プラトンから引用されているのは、
●III 397b7-c2
●III 398d1-399a3
●III 399c7-e7
●IV 424c3-6
の都合4か所。アンドリーセン自身による英文解説(ギリシア語で歌われているのだからいわば歌詞英訳)にA.D.リンゼイの名があるのも、政治学科出身者としては嬉しい。
曲がたけだけしいのは当たり前だろう。第3番目の引用箇所箇所及びその直後では、音楽によって、戦士としての市民を勇敢ならしめる、ということを論じているのだから。その意味ではプラトンの思想に忠実(?)なのである。
さて、軍楽つながりでいうと、戦前の軍楽隊は、どういう教育的な価値を付されていたのだろうか。あの数々のマーチは、市民に無料で提供されていた。3月10日(陸軍記念日)の東京大空襲の直後、放心したような人々の前、路上を軍楽隊が行進していったことは、『戦争中の暮しの記録』で知ったが、戦前、一番安価に聞ける音源の一つだったはずである。そして、演奏会では、ジンタの類はサービスしたのだろうか。それとも禁止されていたのだろうか。
覚えようとしたわけでもないのに、なぜか軍歌をよく知っています。
小さい頃出征する人をいく人を送るとき大人たちが日の丸の小旗を振りながら歌ったからでしょうか。
悲壮感プラス高揚感が、食糧不足や明日への不安をかき消してくれたからでしょうか。軍楽はいりません。歌っているだけです。
投稿 かー。大森恵 | 2008年3月20日 (木) 09時16分