2008年7月15日 (火)

病院2軒

ほとんど眠れず、病院(2軒)へ。最初の国立国際医療センターは、こんなに早くくるのはいったい何年ぶりだろう。外来では初めてかもしれない。8時15分まで冷房が入らず、気持ちが悪いが、四半世紀前に入院していてやはりそうだったか、と思いだす。間宮陽介『ケインズとハイエク』半分ほど読む。親本刊行時(1989年)というと、僕にとってつらい年だった。

薬を貰うと2軒目へ。睡眠不足のせいか高田馬場へ出ようとしたのが逆方向に野っていしまう。飯田橋~池袋とのりついで、私鉄。腸のほうは食事制限をきつく考えなくてもいいという話。ただし、から揚げとポテトチップという、「懇親会」メニューの定番はダメ。アルコールは意外にもある程度までならOKが出た。すしも、鰻も大丈夫(本当かいな)。ちなみに2軒目の先生(消化器科)はアトピーとの関連否定(というか、よくわからないとのこと)。やはり薬をもらって帰る。

2007年7月23日 (月)

植木特集その後

新文芸坐の植木等特集は、、あのあとは、14日に『クレージー作戦 くたばれ! 無責任』『クレージーの花嫁と七人の仲間』を見た。

この日は、フィルムの状態が悪く、『くたばれ!無責任』は特にひどかった。「無気力社員がハッスルコーラを飲むと……あれ不思議」という作品で無気力状態が白黒、気力充実状態がカラーという工夫がまったく味わえない。しかも、切れている部分を無理してつないだのか、飛び飛びだった。エンディングの、ばりっとしたビジネスマン姿のクレージーがオフィス街を行進するシーンも、状態が悪いから冴えない。ところで、「青年よ、ハッスルせよ!」は1964年。くたばれ!は63年の10月封切である。太田ラッパはこの映画を見ていたりして(「♪ホラも吹かなきゃラッパも吹かず~」という歌もあるが)

あまり期待していなかった『花嫁と~』は拾いもの。三木のり平、八波むと志の泥臭い国定忠治コントあり、スマイリー小原、倍賞千恵子(かわいい!)、中尾ミエ(当時の体型を今でも維持しているのはさすが。終わり近くの大宴会シーンにまできっちり出ているのがうれしい)、ザ・ピーナッツ、ミッキー・カーチス、渡辺晋(精悍。コワモテという感じ)とシックスジョーズ、平岡精二クインテットと出てくる。ディレクター役に青島幸男。植木等は車のセールスマン役だが、気の弱いおっちょこちょいの善人。コンバーチブルの外車は騙し取られるわ、義兄のすし職人(ハナ肇)のスポンサーになっている伊豆の旅館主(伴淳三郎)には迷惑をかけてしまうわで大弱り。つまり、この日は、気の弱い人間――どうもこちらが素に近いらしい――を演じるとどうなるかという組み合わせだったらしい。

そろそろ、リライト仕事(労働法関係)の資料もちゃんと読まねばならないな、と思ってしまうと、根が小心者なので、結局18日の『日本一の裏切り男』は行けず。行った人の報告によると、ものすごい赤焼けぶりで、回想シーンなのかと思ったくらいらしい。早坂暁が脚本にかかわっていて、しかも日本の再軍備と核武装まで出てくる話なのだったが……。

結局、3枚一組の回数券は1枚無駄に。

2007年7月12日 (木)

労働組合か植木等か(1)

77_3 7月7日には、所属している団体の総会。このブログを見る人のなかには、へんに誤解される方もおられるやもしれないので先回りして述べておくと、出版労連参加のフリーランスの組合である。場所は本郷中央教会のすぐ近く。本部の移転で、以前のようにゆったりというわけにはいかないので、ここで開くことになったもの。Photo_6 P1010109

元々は教会と同じ建物だったという今回の会場の白い入り口付近で、移っているのはオリコンと戦っている烏賀陽さん。私の大学時代のゼミの友人と最初の勤務が同じだったとのこと。なかなかにシブイ面構え。

P1010153_1 校正部会と全体の懇親会を終えると、かなりアルコールが入ったせいもあって、新文芸坐での植木等特集第1日は、残念ながら行けず。翌8日に、『日本一の色男』『日本一のホラ吹き男』を見てきた。フィルムの状態が悪いわけではないが、2本続けてみると、さすがに眼がひりひり。9、10と出張校正があるのに、よくこんなことを……(9日は、ホラ吹き男並みのスピードでてきぱきと…というわけでもない)。こんな調子で回数券があまったりしたらもったいないなとかすかに恐れる。

『色男』での小悪党ぶりは、根は純情そのものという結末の付け方が人によって評価が分かれるところらしいが、やはりシネスコは映画館の大画面で見るといい。植木等がうたいながら踊るシーンの解放感といったら! 『「ホラ吹き男』は、早稲田出身という設定になっているので、少し注意してみると、大隈銅像を軸に正門から10号館へとつながる道は、現在と比べて、きれいなのに驚く。藤原保信『学問へのひとつの道』を読むと昔の早大キャンパスは美しかったというくだりがあり、それから大体10年たらずのことだからな、と納得する。

『「ニッポン無責任時代』で、主人公「平等=たいら・ひとし=」が組合の情報を会社に提供するとみせて、実は裏切らないというところがあるが、『ホラ吹き男』での主人公「初等=はじめ・ひとし=」は、組合とぶつかる。三井弘次がなんとも嫌なタイプの組合役員をやっていて、このあたりの理解、ステレオタイプながら、おもしろい(もっとも、僕のなんかマンガですよ、という認識が植木等その人にはあるのだが)。

労働研究者でこのあたりを分析する人はいないのだろうか。

2007年7月 3日 (火)

骨休め

ラピュタ阿佐ヶ谷で映画を見る。

P1010082 画像はチケット。といっても、『浮雲』ではなく、『竜巻小僧』(西河克己監督・和田浩治主演・1960年日活)。「無責任」以前のクレイジーキャッツが、しかもコミックバンドとして出てくるシーンがあるというので、見に行った次第。若々しい。とくに、安田伸のパワフルなのに驚く。

娯楽映画は、当時の風俗がそのまま反映されるものだが、神戸にUS Navyのプレートを掲げた建物があったりするのがそれで、(ジェリー藤尾のカストロまがいの人物よりも)雄弁に時代を感じさせる。

クレイジーの四人もそうだが、主演の和田も、ゲストの坂本九、悪役の安部徹(水産大中退!)や、チンピラの南利明、由利徹、佐山俊ニ……みな亡くなっていることに気がつき、無常の思い。

シートや音響は非常にいい。だが、私を含めて10人しか客がいない。大丈夫かぁ、という気になる。途中の道で、周辺の町並みが蚊取り線香のにおいをさせていたりするのも楽しいのだが。

帰りの電車で久間辞任を知る。家に着くと仕事の確認が来ていた。

2007年6月23日 (土)

NHK受信料問題

6月22日、NHKの本部と地方の営業センターに手紙を出した。内容は受信料の問題。

拝啓、時下ますますご繁栄のことと存じます。

さて、4月25日、**町地区担当者の「**」という集金スタッフの方により、集金の訪問があり、その際、「免除されていたのを再開されたということで」とインタフォンで言われました(注:プライバシー保護のため伏字)。

当方としては、支払いを免除されたことはこれまで一度もありません。「政治介入」に代表される一連の問題に抗議するため、支払いを停止したに過ぎません。そのことは「**」さんが来られる前、支払い停止分をお支払いした時(男性の担当者が来られたように記憶しています)、受信料停止の会のプリントアウトをお渡ししたので、きちんと理解いただけたと思っていたのですが――。

大体、免除とは生活保護世帯に代表されるケースで、私の住んでいる公団では当てはまりようがないのです。しかも、公団のコンクリート造は、音が響きます。

そのことを指摘しますと、「**」さんは、すぐ「間違えました」とのみ対応されましたが、こういうのを口先だけの謝罪というのではありませんか。私の住んでいる物件が比較的築浅であること、それゆえ、その家賃を払っているならば生活保護など受給できないことは、日頃の新聞やテレビの報道を見ていれば、わかるはずです。

あまりの暴言/無神経に、**営業センターに、集金担当者を変えてくださるようにお電話したところ、本日、払い込み用紙と振替申込みはがきが送られてまいりました。当方の真意を汲んでいただけずに、「払わない不届き者」か「払えない貧乏人」「払おうとしないケチ」と処理されるのであれば、大変残念です。

誤解のなきよう申し添えておきますと、私は、良い番組を作っていただけるのであれば、よろこんでお支払いしよう、監視激励していこうという、醍醐聡先生(東京大学)に近い立場なのです。視聴者の反応を一番ダイレクトに感じていただけるためにも、集金人の方への支払いというシステムをとっているのであり、払い込み方式の変更を申し出た覚えはありません。

こちらとしては、責任ある上司の方を伴った正式な謝罪(文書と一緒のものであることが望ましい)がない限り、お支払いを留保すべきと思いお知らせする次第です。

敬具

念のために説明しておくと、要するに、「政治介入」に抗議する意味で、一度支払い停止を行ったのだ。その後、受信料義務化の動きが出たため、支払停止は逆効果だろうということになり、たまった分を払った。そして、その次の2ヶ月分を取りに来た人が、件の聞き捨てならない発言をしたのである。納めるのが国民の義務的な発想がどこかに残っているから居丈高。そのくせ、こちらが、物言う視聴者として行動するととたんに逃げ腰。振替用紙を送って逃げようとする。

集金の人たちがしばしば「仮装自営業者Scheinselbstaendigkeitという非常に微妙な位置にいることは仕事上の友人からも教わったのだが……。

2007年4月26日 (木)

風が吹いたらナンマイダ

23日のブログで、歌謡曲の引用をしたのはほかでもない。3月27日に植木等が亡くなったことがある。タイトルは『学生節』から。
〔1〕私はシャボン玉ホリデーを見ていた世代である。なんでも幼稚園から小学3年くらいまで熱烈なファンだったらしい。
老母曰く、「幼稚園のころ、あんたは、団地でガスの検査があったとき、『植木が来いひん」とぐずったねえ」。当時(父が亡くなる前だから1963年?)の東京ガスのCMに植木等が出ていて、ガス検査員姿で「植木が参りました」と話しかけるものがあったらしい(You Tubeを検索してみたが、ガス冷蔵庫篇はあるものの検査篇は見当たらない)。

〔2〕♪「銭のない奴ぁ俺んとこへ来い~ 」で始まる「黙って俺について来い」には母は若干複雑な思い出があるらしい。父が急死して、祖母の再婚先に帰ったのだが、叔母(母の妹)とその婚約者が同居しており、叔母の婚約者は、この歌が好きで、よく口ずさんでいた。
悪気があったわけではないし、叔母夫婦には高二の夏期講習の宿を提供してもらったりいろいろとお世話になっているのだが、当時、自分は夫を失い、将来は暗澹たるものに思われていたころである。あまり思い出したくない歌らしい。無責任なリーダーシップのすばらしさという点ではこの曲はマイ・ベストだが。

〔3〕祖母の再婚相手は弁護士で、結婚当時は公証人をしていた。私がもう少し年かさだったら、法学部への進学といったことで、話も合っただろうが、幼稚園~小学生では、年齢差もあって、ただただ遠慮だった。だが、この謹厳が度を越して少し偏屈な人が、妻の娘と孫を世話してやっているとひとしきりこぼしたあと、「みんなまとめて面倒見よう」といったという。そう、『香港クレージー作戦』で歌われる「めんどうみたョ」のせりふである。植木等おそるべし。

2007年2月17日 (土)

『蟻の兵隊』

『蟻の兵隊』を見てきた。昨年夏、評判になっていながらほかに予定があって見過ごした映画である。会場は公民館の分館。知り合いの校正者が参加してくれただけでも成功だと思ったが、満員である。プロジェクターのトラブルなのか、途中から光量が落ち、見づらかったが、映画自体のつくりはしっかりしているので、おしまいまで引っ張られていく。

途中、殺したのが交戦相手の中国兵ではなく日本軍に雇われた警備隊だったと知った時、奥村和一氏は詰問口調になる。(50人もいて、共産軍に手も足も出ないなんて)「中国人同士、馴れ合いだったんだろう」「何で逃げて農民にまぎれてくれない」。日本兵になってしまう。会場でのトークでもご本人は反省されていたが、ここがかえって自然でいい。

3月の終わりごろにもう一度、今度は大きなホールで見る機会がありそうだ。

ただ、観客が20代がほとんどいない。都内での単館上映と異なり公的施設での運動団体による上映だからだろうか。昨年の星陵会館での「九条歌人の会」と同じような状況である。

もうひとついえば、この山西省日本兵残留事件は一度テレビか何かで特集されたことがあるらしい。70年代前半くらいならNHKや民放でも掘り下げられていておかしくないテーマなのだが、今の放送局にはそれは期待できないのだろう。

2007年1月12日 (金)

『それでもボクはやってない』

1月11日、北の丸公園にある科学技術館での試写会に行ってきた。『それでもボクはやってない』(周防正行監督)。ココログのメルマガ経由で応募したのが新年にあたったのである。
ごく普通の青年に、起こる、痴漢冤罪事件。

それにしても、ずさんで、予断にみちた警察と検察。これを見ていると、「警察を信用すればいい」「悪いことをしていなければ堂々としてればいい」という平沢勝栄ふうのものいいがいかに欺瞞的かわかる。痴漢事件でもこうなのだから。

こんな取調べ方をする国に、共謀罪を入れようというのが警察側の主張なのである。

裁判官役の小日向文世が、一番うまいのではないか。いつも笑顔を絶やさないが、いささか偏狭なところがあり、自分の流儀に会わないと期限が悪くなるタイプ。『ALWAYS三丁目の夕日』の俗物そのものの社長もうまかったが、あれはマンガの世界である。今回のほうがずっとこわい。もうひとりの裁判官もリアリティあり。

司法関連のほかの配役は、完全にこれに食われたかたち。
役所広司はいかにもという感じの好漢で、こんな人がそれほどいるわけではない。実際の弁護士は、「気さくな人権派」でも、むっつりしてたり、偉そうだったりする。瀬戸朝香にいたっては、とても弁護士には見えません(実際の女性弁護士というのは小林聡美や室井滋ふう)。

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